2014年04月01日

茶葉旅 Vol.12 [Apr. 2014]

「世界唯一の幻の珍茶”碁石茶”を訪ねて」

 パンやチーズ、みそ、しょうゆなどと同じく、発酵菌の作用によって作られる世界的にもたいへん珍しい幻のお茶、それが高知・大豊町の山奥で受け継がれてきた”碁石茶”。およそ400年前から伝わる秘伝の製法などを、生産者の小笠原章富さんに尋ねました。
 作り方は、肉厚な葉に育つ7月ごろの茶葉を刈り取り、蒸した後、土間に1週間ほど寝かせてカビ付けし、次に専用桶に漬物と同じ要領で数週間漬け込んで乳酸発酵させます。この茶葉を切り出し、3〜4センチ角に裁断し、3日間ほど天日乾燥させれば完成です。このとき、むしろに並べた茶葉が黒い碁石のように見えることから、”碁石茶”と呼ばれるようになったのです。
 古くは茶がゆ用として瀬戸内地方を中心に出荷され、山地で貴重な塩と交換されてきた特産品でしたが、時代の流れとともに生産量は激減、一時は生産者が小笠原家だけになってしまったことも。小笠原家の伝承努力により、いまでは生産者も少しずつ増えてきましたが、製茶に約2カ月もの時間と手間がかかる、生産の難しい希少なお茶であることに変わりはありません。
 クセになる甘酸っぱい自然豊かな風味を口のなかで噛み締めながら、途絶えたら二度と復活できない碁石茶の伝統の灯は、決して絶やしてはならない、と強く思うのでした…。

◇旅先/高知・大豊町
◇紹介店/大豊町碁石茶協同組合
 碁石茶は胃腸に良い乳酸菌がたっぷり含まれ、健康飲料としても注目を浴びています。

文/青木寿彦
日本紅茶協会認定ティーインストラクター
日本茶業中央会認定日本茶インストラクター
中華人民共和国政府公認茶藝師
posted by cct at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 茶葉旅
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